ソメイヨシノの接ぎ木
|
最初のソメイヨシノは、つくられた全てのタネを育てて、その中から成長が良くて病気に強い芽ばえを選りすぐった。そして、花を咲かせるまで栽培を続けた。その過程を繰り返して、美しい色や形をした木(ソメイヨシノ)を選んだ。その一本だけのソメイヨシノを増やすために、「接ぎ木」というクローン技術が行われた。
接木とは、根を生やして育つ近縁の植物の茎や幹の上部を切り落とし、その切断面に割れ目を入れて「台本」とし、台本の割れ目に増やしたいソメイヨシノの茎や枝を差し込んで癒着させ、二本の植物を一本につなげてしまう技術。この技術は、通常、遺伝的に異なる部分から構成されている個体を作る技術として用いられている。
（田中修著『植物のあっぱれな生き方』などを参照）
|
|
|
|