岡井盛夫

 タリバンはなぜ復活したのか

 アフガニスタンとパキスタンの国境には、昔から同じ民族のムスリム(イスラム教徒)が住んでいる。
 その地域で、タリバンが米軍や政府軍に抵抗している。現在のタリバンは、軍隊ではない。民兵(農民・市民)である。彼らは厳格なイスラム原理主義者であっても、ムスリムへの医療・教育・インフラ・慈善事業等によって、強く支持されている。
(カルダイ政権は汚職で腐敗しており、ムスリムの信頼を失っている)
 米国は、タリバンとムスリムを区別できない。そのグループ全体をテロリストと断定して、攻撃している。当然、ムスリムの犠牲者が増加し、殊更反米感情を煽っている。

 
以上は、宮田律著『米国はイスラムに負けた』の一部内容です。テロ対策法の目的(国際貢献)は、的外れです。米国の「不朽の自由作戦」は、エンドレスの戦争になりかねません。
(2008/1)